お口の中には約500億を超える細菌がいて、食事をしたあとの食べかすなどを栄養源として増殖を繰り返しています。
その中でタンパク質を分解する役割の細菌が、口の中のタンパク質を分解する際に口臭ガスを発生させてしまいます。
これが更に歯周病の場合、血生臭く魚や野菜が腐ったような臭いがするガスの濃度が高いという報告がされています。
悪臭には毒素があり歯周病を更に悪化させてしまう危険性があり、口臭を抑制することはお口の健康を維持していく上でとても大切なことなのです。
口臭の原因は虫歯の進行や歯周病ですが、子どもの場合は副鼻腔炎や膿栓など病的口臭の全身由来から口臭がする可能性を疑ってみましょう。
歯科医院で口の中を診てもらって問題が無ければ、耳鼻咽喉科を受診してみてください。
また、子どもは歯の生え始めや永久歯への生え変わりの時期は、歯が歯ぐきを溶かして永久歯が生えているので口臭がする時がありますが、これは歯科を受診する必要はありません。
大人に比べて唾液の分泌量が多いので、基本的に口臭はしません。ただし、食べ物の影響を受けやすいので、嗅いが強い食べ物を食べたかを確かめてみましょう。
ですが、子どもに対して「口が臭い」とは言わないようにしましょう。この一言で大人になっても口臭を気にされる方がいらっしゃいます。
口臭物質は基準値以下と言われ、歯科医師には「口臭はない」と言われました。しかし「口が臭い」という思い込みが抜け出せなければ「口臭恐怖症」という心の悩みかもしれません。
このような人は、次々と歯科医院を転々としたり高額な治療費を払ったりケア製品を買い求めたりと、お金や時間を無駄にしかねませんのでご注意を!
口臭恐怖症は歯科医院で対応出来る範囲を超えていますので、お近くの精神科や心療内科を受診してみましょう。
歯科医院によっては「心療歯科」を併設しているところもありますので、探してみてください。
口臭恐怖症の症状は、話相手が目を背けたり鼻をつまんでいる仕草を見て自分の口臭のせいだと思い込んでしまうそうです。
口臭の治療では薬は使わず、ご自身がメインで取り組むケアが中心になります。
どの口臭のタイプでも必ず行われている「口腔清掃指導」では、歯磨きの仕方やデンタルフロスの使い方といった一般的なケアだけではなく、舌の清掃方法が含まれています。
舌清掃は、口臭の原因である舌苔を舌ブラシや舌ベラで取り除きます。舌苔が落ちると口臭は減りますが、を入れて舌をこすると味覚障害を引き起こしますので力加減に注意してください。
やり方は、舌を出来るだけ前に出して、むせてしまわない程度にブラシを奥まで入れましょう。奥から舌の先端まで軽くブラシを持っていきます。
このセルフケアを習慣化したうえで、「PMTC」と呼ばれる歯科医師や歯科衛生士が専用の機械を使って汚れを落としていくケアも行っていきます。
病的口臭であれば、まずは口臭の原因疾患から治療していきましょう。
口臭の9割以上は口の中に原因があるので、まずは歯科医院に行きましょう。
ただし全ての歯科医師が口臭に詳しい訳ではありませんので、大学病院の口臭外来に行ってみましょう。
現在は歯学部や口腔外科がある病院の中には「口臭外来」も併設されています。
大学病院では一定以上の検査体制も整っており、診断してもらってからの適切な治療方法も望めます。
開業医でも口臭に詳しくて精度の高い検査機器を導入している医院もありますが、口臭は心理的な問題が絡んでくるため、患者さんの気持ちに付け込んで莫大は治療費を請求してくる歯科医師もいるので気を付けましょう。
そのため前者の大学病院に行かれる方が無難です。
専門的に口臭を扱う大学病院が見つかったら、多少家から遠くても足を運んでみてください。
口臭の原因の9割以上は口の中にあります。
ゲップをした時に口から胃の空気が出ることはあっても、胃の病気で口臭が強くなる事はありません。
では何故胃の空気が出て口臭が強くなることは無くて、おならを我慢すると口臭が強くなってしまうのでしょうか?
おならは小腸で吸収しきれなかった食べかすが大腸の腸内細菌によって分解されるときに発生する二酸化炭素やメタンや硫化水素などのガスが肛門から排出されたものを指します。
おならを我慢すると血液中に入るガスが増えてしまい、これが肝臓の処理能力が上回ってしまえば、臭いが残った状態で肺から出てしまい、口臭が強くなってしまいます。
腸内ガスを増やす原因は便秘なので、おならを我慢すれば口臭も強くなってしまいます。