【自分で口臭を確かめる方法はありますか?】

自分でチェックするのであれば、コップの中に自分の息を吐き出してみてください。ただし自分の息を自分で嗅ぐため、自分の息の臭いに慣れてしまって判断が甘くなってしまいます。
口臭は「第三者が不快に感じられる臭い」がポイントですので、自己判断せず他人が感じたかで口臭の有無を受け止めましょう。

手首を舐めて唾液の臭いを嗅いでみる方法もありますが、口臭が無くても唾液が臭うことが多いので、この方法は確実ではありません。

口臭のチェックは、起きてからうがいや歯磨きや食事をする前に行ってください。

【歯磨き粉や洗口剤で口臭は治りますか?】

口臭を改善するには、口の中の細菌を減らすことが大事なので、歯磨きやうがいが大事です。
薬局などでも様々な歯みがき粉や洗口剤が販売されており、その多くは「口臭の防止」という効果が挙げられています。

歯磨き粉や洗口剤に求められる性質は3つです。
1つ目は口の中の細菌を殺菌・消毒する作用。
2つ目は口臭の原因である揮発性硫黄化合物(VSC)の産生を抑制する消臭作用。
3つ目は悪臭を覆い隠すマスキング効果です。

殺菌や消毒の成分が含まれていれば「口臭の防止」と表現出来てしまいます。そのため、ほとんどの製品で「口臭の防止」と謳われていますが、人間を対象にした試験で有効性が確かめられた訳ではありません。

効果が認められた成分が配合された製品はごく一部なので、薬局で売っているものは少ないです。

【ガムや飴で口臭を抑える効果はありますか?】

ガムは噛めば噛むほど唾液の分泌量が増えますが、口臭は変化しません。飴を舐めても同じです。
ガムを噛む前に唾液がどれほど出ていたかで、口臭に及ぼす影響が変わってきます。口の中が乾きやすい「ドライマウス」の方や、ストレスで一時的に唾液の量が減っていた人は、唾液が増えれば口臭は治まります。しかし、正常な量の唾液が出ている人がさらに唾液を出しても口臭の強さは変わらないので、あくまで一時的に口の中が乾いていた人だけです。

ガムや飴の成分の面では、さわやかな香りが口臭を隠す効果があります。ただし、これはシュガーレスのガムです。砂糖が入ったガムでは、、口臭の原因である揮発性硫黄化合物(VSC)の発生を抑えられます。
ガムは口臭そのものを隠すのではなく別の臭いでごまかしているだけなので、あまり長時間の効果を期待しない方が良いです。

【口臭を防ぐ食べ物や飲み物ってありますか?】

ニンニクやネギなど口臭になりやすい食べ物があるので、逆に口臭を防ぐ食べ物があるかもしれませんが、残念ながらございません。
大事な約束が控えている時に、うっかり強い口臭がする食べ物を食べてしまった時には、歯磨きで口臭を弱くするしかありません。なお、カテキンが含まれたお茶でうがいをしたり飲むのがおすすめです。

また、朝食を食べることで口臭の強さが変わってくる結果も出ています。
誰にでもある生理的口臭は空腹時に食事をすることで弱まってきますので、しっかりと朝食を取りましょう。

最近はどの年代でも朝食を取らない人が増えています。口臭予防のためにも健康のためにも、1日3食きちんと食事を取りましょう。

【ストレスと口臭は関係ありますか?】

緊張して口の中が乾いてしまった時ってありませんか?
逆に、気持ち良く寝ている時によだれを垂らしてしまったことはありませんか?

唾液腺は自律神経の支配を受けているので、自分の力で唾液分泌をコントロールさせることが出来ません。
自律神経には、緊張をすると活動が活発的になる「交感神経」と、リラックスをした時に優位になる「副交感神経」の2種類があります。

緊張や不安などでストレスを感じている時には、交感神経が強く働いて、たんぱく質を多く含んだネバネバした唾液が少ししか出ないので口が乾いてしまいます。
唾液が減ることによって口の中が乾き、結果口臭が強くなります。

【口臭は加齢による影響はありますか?】

成人は1日に唾液を1.5リットルも分泌しているって知っていましたか?
しかしこれは成人の話で、年齢を重ねるにつれて唾液腺が委縮してしまうため70歳以上になると20歳代の約4割しか唾液が分泌されなくなってしまいます。
唾液には、口の中の抗菌作用や浄化作用があるので、分泌量が少なくなれば自浄作用が低下して、結果舌苔や歯垢がついてしまいます。抗菌作用が低下すれば最近も増殖するので、口臭物質を作る環境が出来上がってしまい、臭いが強くなってしまいます。

高齢者の場合は唾液の分泌量が減るほかにも、病気や薬の副作用が重なって口腔内が乾いてしまうケースも多いです。
また、口の中が乾いたことによって、食べ物が食べにくかったり、会話がしづらかったり、口の中で傷が出来やすくなった場合には「ドライマウス症候群(口腔乾燥症)」の可能性もありますので、気になったら歯科を受診しましょう。

しかし、口臭は高齢者全員が悩んでいるものではありません。
よく噛んで食べれば唾液腺の委縮が進行しにくくなるし、口の周りの筋肉の運動にもなりますので、健康のためにも習慣づけましょう。

【タバコやお酒は口臭に関係ありますか?】

タバコには数千種類の物質が含まれていますが、その中に口臭の原因物質である「揮発性硫黄化合物(VSC)」も含まれています。
タバコを吸った後に吐かれる息には、硫化水素が多く含まれているという実験結果が出ており、喫煙から直接息に影響を及ぼすことは明らかです。
また、タールやニコチンも臭いの原因になっているので、普段喫煙している人と会話をしていて、タバコを吸っていない状態でも「タバコ臭い!」と感じた場合にはこのことです。

次にお酒です。
飲酒した時の臭いの元は、アルコールが体内で分解されて出来るアセトアルデヒドなど揮発性のある成分で、血液中に入って体内を巡り、肺から二酸化炭素と一緒に呼気として出てきます。
二日酔いで感じる臭いは、アルコール摂取量が多ければ多いほどこの成分が体内に残っているのです。

ギョウザに入っているニラやニンニクなどの強い臭いを発する食べ物も同様ですが、食べ物や飲み物による口臭は時間が経つにつれて薄くなります。

【口臭にはどんな病気が隠されていますか?】

口臭は生理的に起こってしまうものなので、誰にでも起こることですが、第三者が不快に感じ取られたら口腔内に何か原因が生じているのではないかと考えましょう。

口臭には「生理的口臭」と「病的口臭」の2種類に分けられます。
まず生理的口臭は、原因となる病気が見当たらないものです。口臭で悩む患者さんの約3分の1は生理的口臭に当たります。

続いて病的口臭です。
病的口臭には「口腔由来」と「全身由来」に分けられます。

まず口腔由来から説明します。
口腔由来のほとんどが歯周病です。ほかにも唾液分泌の減少や、入れ歯の清掃不良、虫歯の進行が挙げられます。
歯周病は口臭の2大原因のうちの1つと言われています。

次に全身由来です。
全身由来は、鼻や喉の病気、呼吸器系や消化器系、糖尿病など全身的な病気が関係していますが、大部分は口腔内にも原因があると言われています。

【朝起きたら口が臭いです!】

朝起きた時に口の中がネバネバしていた経験は誰にでもあると思います。
睡眠中は唾液分泌が減っているので、細菌が増殖して口の中が汚れているのが原因です。

口臭の原因である「揮発性硫黄化合物(VSC)」も睡眠中にたくさん作られています。なので、起きた直後が1日の生活の中で最も細菌が多いですが、これは食事や歯磨きをすれば細菌が減って刺激を受けるので、唾液も分泌されて口臭が弱くなっていきます。
口臭の強さは口の中の細菌の量や汚れの程度、唾液の量で変わってきます。

このような生理的口臭は誰でも起こりうることです。

【口が臭くなるのは何故ですか?】

口の中で粘膜の最も外側にある上皮細胞が剥がれていたり、口の中には細菌を攻撃する白血球の成分が食べ物の食べかすもあって、たんぱく質が豊富です。
たんぱく質を口の中の細菌に分解することで口臭が生まれてしまいます。この分解の過程で「揮発性硫黄化合物(VSC)」と言われる不快に感じる硫黄ガスが発生し、卵が腐った臭いがする「硫化水素」、血生臭かったり魚や野菜が腐ったような臭いがする「メチルメルカプタン」、生ゴミのような臭いがする「ジメチルサルファイド」の3種類が口臭の原因になっています。

剥がれ落ちた粘膜上皮細胞は、主に表面のザラザラした隙間に溜まり、ここに食べかすや血球成分や死んだ細菌が集まり、白い苔状の堆積物になります。これは舌の汚れで「舌苔」と言われています。

ちなみに、歯垢も口臭の原因になっていますが、VSCの約6割で「舌苔」が産生されています。