かみ合わせは、多くの歯の病気に影響するといわれていますが、顎関節症にも深い関連性があります。だだし、かみ合わせを調整したら顎関節症を予防できるかといえば、そんなに単純ではありません。
したがって、顎関節症を予防する目的で、健康な歯を削ったり、矯正治療をしたりする治療はおすすめできません。
矯正治療をして、かみ合わせを調整する必要がある場合もありますが、それは「あごの状態をよくしてから」ということが正しい治療につながるのです。
月別アーカイブ: 2013年9月
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【顎関節症でも保存療法のみで経過観察する場合がある?】
症状により保存療法のみで経過観察して様子をみることもあります。
顎関節症の治療には痛みを取り除く対症療法と、原因そのものを取り除く原因療法があります。
一連の検査をして、顎関節症が軽度であると診断した場合には、原因を除去する生活を心がけてもらい、保存療法のみで経過観察する場合があります。あごに無理をせず、悪い癖を取り除き、ストレスをやわらげるだけで改善していく人もいるのです。
予防的に就寝時にはバイトプレートを装着することもあります。
積極的な治療をするのは、痛みと口が開きにくい場合です。炎症を抑えるために消炎鎮痛剤を投与します。痛みがとれたら、関節を少しずつ動かして口を開ける運動療法をします。よく動く関節は血液を呼び入れ、栄養の供給と老廃物の運搬をよくするので症状が改善します。
【ストレスは関係あるの?】
【寝ぞうや姿勢と関係ある?】
枕を高くして寝ることと、うつぶせ寝は、あごを圧迫することになり、からだによくありません。
腰痛と寝ぞうとの関係もよく語られますが、腰のためにはいいといわれている、丸まって得る姿勢も、あごにとってあまりよくありません。
もし、あごに違和感を覚えているのであれば、この二つの習慣は取り除くべきです。
とはいうものの、寝ているときの姿勢まで正すことは、なかなかできないでしょう。
その場合は、マウスピースを入れるなどして、あごを守る方法を考えましょう。
また、枕は低いものを選んだり、タオルなどで首の骨を支える程度にするのがよいようです。
寝ぞう以外にも、日常生活であごに負担をかけている生活習慣は数々あります。
たとえば、長時間ほおずえをついたり、下を向いたままの姿勢を続けたりするのもあごに負担がかかります。
【歯ぎしりと関係する?】
歯ぎしりや食いしばりは、顎関節症を引き起こす原因として大いに関連性があります。
しかし、必ず顎関節症になるということではありません。
歯ぎしりや食いしばりによって、歯が摩耗する、歯がしみるなどの障害や、顎の筋肉の緊張が続いて顎関節に余計な力が加わることがあるといわれています。また、食いしばらなくても、歯が触れ合っているだけで、その時間が長いと、顎の筋肉が緊張するといいます。
日常生活ではめったに歯と歯が触れ合うことはありません。
自分自身を振り返ってみるとどうでしょうか?
仕事でパソコンに向かっているとき、黙々と家事に励んでいるとき、気が付いたら歯をかみしめていたり、触れ合っていることはないか、注意してみましょう。