【口臭は加齢による影響はありますか?】

成人は1日に唾液を1.5リットルも分泌しているって知っていましたか?
しかしこれは成人の話で、年齢を重ねるにつれて唾液腺が委縮してしまうため70歳以上になると20歳代の約4割しか唾液が分泌されなくなってしまいます。
唾液には、口の中の抗菌作用や浄化作用があるので、分泌量が少なくなれば自浄作用が低下して、結果舌苔や歯垢がついてしまいます。抗菌作用が低下すれば最近も増殖するので、口臭物質を作る環境が出来上がってしまい、臭いが強くなってしまいます。

高齢者の場合は唾液の分泌量が減るほかにも、病気や薬の副作用が重なって口腔内が乾いてしまうケースも多いです。
また、口の中が乾いたことによって、食べ物が食べにくかったり、会話がしづらかったり、口の中で傷が出来やすくなった場合には「ドライマウス症候群(口腔乾燥症)」の可能性もありますので、気になったら歯科を受診しましょう。

しかし、口臭は高齢者全員が悩んでいるものではありません。
よく噛んで食べれば唾液腺の委縮が進行しにくくなるし、口の周りの筋肉の運動にもなりますので、健康のためにも習慣づけましょう。

【年齢を重ねると歯周病になりやすいのですか?】

加齢は危険因子の1つで歯磨きなどで予防が出来ます。

「平成17年歯科疾患実態調査」によると、加齢につれて歯肉に症状がある人が増える傾向にあります。

年齢別の有病者率のトップは45~54歳の約88%、働き盛りの30~69歳は80%以上が歯肉に何らかの症状があると報告されております。
この調査でも分かりますように、歯周病は年齢を重ねると共に増加する傾向にあり、年齢と共に歯周病になりやすくなることは確かだそうです。

進行は非常にゆっくりなので歯磨きできちんとケアをすれば予防が出来ます。

しかし、若くして歯周病に罹ることもあります。その場合は、特殊な細菌に感染していたり遺伝や体質が原因であると考えられます。
例として、18~20歳で発症することが多い「侵襲性歯周病」は急速に歯周組織が破壊されてしまう歯周病の1つですが、同じ症状の人が家庭内に居ることが多いとされております。